【4月26日 AFP】(一部更新)先進7か国(G7)は26日、ウクライナ情勢をめぐり新たな対ロシア制裁措置を取ることで合意した。

 G7は共同声明で、ウクライナ東部で行政庁舎などを占拠している親露派への対応で「自制」を見せているとしてウクライナ暫定政権を称賛するとともに、「G7は対露追加制裁の発動に向けて速やかに動く」としている。消息筋によると米国は28日にも新たな制裁を行う可能性があるという。

 これに先立ち、 ドイツのアンゲラ・メルケル(Angela Merkel)首相はバラク・オバマ(Barack Obama)米大統領および英仏伊各国首脳との電話会議の後、欧州連合(EU)外相会議を早急に開いて、ロシアに対する新たな制裁措置を決めると発表していた。G7は上記の5か国にカナダと日本を加えた7か国。

■冷戦時代のような激しい批判

 ウクライナ軍は24日、同国東部のスラビャンスク(Slavyansk)で武装集団を排除する作戦を再開。翌25日には、同市の南16キロの航空基地に駐機していたウクライナ軍のヘリコプター1機が反政府側の携行式ロケット弾を受けて爆発し、パイロット1人が負傷するなど、緊張が高まっている。

 25日はスラビャンスクに入ろうとした欧州安保協力機構(OSCE)の監視団7人が拘束され、反政府側が占拠している治安機関施設に連行されるという出来事もあり、国際的な非難の声が上がった。

 ウクライナは、東部での軍事作戦とともに冷戦(Cold War)式のレトリックを強めている。アルセニー・ヤツェニュク(Arseniy Yatsenyuk)暫定首相は「世界は第2次世界大戦を忘れていない。そしてロシアは第3次世界大戦を始めたがっている」と述べた。「ウクライナ国内にいるテロリストに対するロシアの支援は、国際的な犯罪を構成するものであり、われわれは国際社会に対し、ロシアの侵略に団結して反対するよう呼びかける」(c)AFP/Bertrand DE SAISSET, with Richard CARTER in Kiev