【4月24日 AFP】公には、すしに興味津々の様子を見せた来日中のバラク・オバマ(Barack Obama)米大統領だが、24日のメディア報道によると、実際にはコースを半分まで食べたところで箸を置いたという。

 オバマ大統領は23日夜、東京・銀座の三つ星すし店「すきやばし次郎(Sukiyabashi Jiro)」に安倍晋三(Shinzo Abe)首相と共にノーネクタイで訪れ、カウンター席に座った。両首脳の関係を深める機会とされていた会食だったが、TBSの報道によると、大統領は世間話をしたり、すしに舌鼓を打ったりする間もなく、すぐに日米交渉の話を始めたという。

 同店のすし職人、小野二郎(Jiro Ono)さん(88)は、20貫ほどのすしを客の食べるペースに合わせて一つずつにぎる。だが「すきやばし次郎」と同じ雑居ビルの地下にある焼き鳥店の店主が「次郎」の店員から聞いた話としてTBSに語ったところによると、オバマ大統領はコースを半分ほど終えたところで箸を置いた。一方の安倍首相は完食したという。2人の会話はかなりフォーマルなものだったとされる。

 食事を終えて店から出てきた両首脳は、夕食会は成功だったとコメント。オバマ大統領は報道陣や集まった人たちに対し、「おいしいすしだった」と述べていた。

 菅義偉(Yoshihide Suga)官房長官は24日の記者会見で、「大統領はかなりの量を食べた」と述べた一方、実際に何貫食べたのかという質問には回答を避けた。ただ、「大統領の表情から、非常に満足してもらえたと思っている」と話した。(c)AFP