ロシア、ウクライナの「権益」侵害をけん制 軍事介入を示唆
このニュースをシェア
【4月24日 AFP】ロシア政府は23日、ウクライナにおけるロシアの「合法的な権益」が攻撃された場合には反撃するとの厳しい警告を発し、冷戦時代を彷彿とさせる米国との対決姿勢を強めた。
セルゲイ・ラブロフ(Sergei Lavrov)露外相はロシアの国営テレビRTに対し、ロシアがグルジアに侵攻した2008年の南オセチア(South Ossetia)紛争に言及し「もしロシアの合法的な権益が、南オセチアであったような直接攻撃を受ければ、国際法に準じた対応を取るほかに道はない」と述べた。
ロシア政府はウクライナに対し、親ロシア派勢力を排除する「対テロ作戦」のためにウクライナ東部に派遣した軍隊の撤退を要求している。
一方、ウクライナ内相は23日夜の声明で、特殊部隊が東部スラビャンスク(Slavyansk)近郊の小さな町Svyatogorskを分離派から解放したと発表したが、現地のAFP記者によると町に軍隊の姿はなく、住民たちは反政権派の占領下になどなっていないと話している。
ロシアは推定4万人の兵士をウクライナ東部の国境付近に展開しており、これに対抗して米国は23日、ウクライナに隣接する東欧諸国に北大西洋条約機構(NATO)加盟国の防衛強化のため兵士600人を展開し始めている。(c)AFP/Bertrand DE SAISSET with Stuart WILLIAMS in Moscow