【4月22日 AFP】米国務省は21日、ウクライナ東部で活動する武装分離派勢力が実際にはロシア軍の兵士または工作員であることを証明するとされるウクライナ当局提供の画像を公開した。

 米国はこれまでにも、ウクライナの親ロシア分離派勢力とは何の関わりもないとするロシア政府の主張が虚偽であることを証明しようとしてきた。

 米国務省のジェン・サキ(Jen Psaki)報道官は、ウクライナ東部の武装集団がロシア軍の部隊であることは、ウクライナ当局が提供した今回の画像に加え、各国の報道機関やマイクロブログのツイッター(Twitter)を通じて多くの人が入手できる画像が示していると述べた。

 またサキ報道官は、これら画像には「ウクライナ東部の武装集団の一部とロシアとのつながりを示す個人または形跡が写されている」とした上で、「よって、これら画像はロシアと武装集団のつながりを示すさらなる証拠だ」と述べた。

 欧州安保協力機構(Organization for Security and Co-operation in EuropeOSCE)を通じてウクライナから米政府に提供されたこれらの画像には、2008年にグルジアで撮影された、特徴的な赤毛の長いひげを伸ばし、ロシアの特殊部隊の記章を着けた男性が写されている。

 公開された画像によると、ひげに白髪が交じった同じ男性が、警察署が武装分離派勢力によって占拠されたウクライナ東部のクラマトルスク(Kramatorsk)とスラビャンスク(Slavyansk)で今月14日に撮影された写真に写っている。

 また、クリミア(Crimea)で撮影されたものを含む別の一連の写真にも同じ男性とみられる人物が写されている。さらに、スラビャンスクで撮影された他の写真には、ロシア軍部隊に支給されるものと同じRPG-26ロケットランチャーを装備する集団が写っている。(c)AFP