【4月20日 AFP】英食品基準庁(Food Standards AgencyFSA)による最近の検査で、「子羊肉」と表示された持ち帰り用の総菜やカレーの3分の1近くに、より安価な別の肉が含まれていることが判明したことを受けて、同庁は17日、さらなる検査の実施を指示した。

 同庁によると、昨年7~12月に子羊肉と表示がある持ち帰り用総菜145品を対象に検査を行ったところ、うち43品に牛や鶏、七面鳥の肉が混入しており、また25品については牛肉しか入っていなかったことが分かった。ただし、いずれのサンプルにも馬肉は混ざっていなかった。

 この結果を受けて同庁は、各地方自治体に対し、テークアウト店から300品の抜き打ち検査を指示。急を要するとして、来月から早速開始される。英国では、パブで飲んだ後に出来合いの総菜を買って帰るというのが多くの人の定番になっている。

 これとは別に消費者団体「Which?」も、ロンドン(London)とバーミンガム(Birmingham)のテークアウト店から子羊肉カレーと子羊ミンチのケバブ60品を検査したところ、両市全体で24品から(バーミンガム単独では30品のうち16品から)、別の肉が少なくとも5%混入していたことが明らかになった。

 うち7品には子羊が全く入っておらず、また5品では恐らく加熱のし過ぎで何の肉か特定不能だったという。

 欧州では昨年、各地で牛肉100%と表示された数百万点の調理済み食品に馬肉が混入していた偽装問題が露呈している。(c)AFP