南スーダンの国連施設に襲撃、20人死亡
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【4月18日 AFP】南スーダンで17日、国連(UN)の施設が平和的な抗議デモを装った武装集団の襲撃を受け、避難民ら少なくとも20人が死亡、70人が負傷した。サマンサ・パワー(Samantha Power)米国連大使が明らかにした。
襲撃されたのはジョングレイ(Jonglei)州の州都ボル(Bor)にある国連南スーダン派遣団(UNMISS)の施設。ボルは4か月に及ぶ内乱でたびたび激しい戦闘が起きている要衝で、UNMISS施設では民族対立による虐殺を逃れた民間人5000人が数週間前から避難生活を送っていた。
武装集団は携行式ロケット弾で施設を破壊した後、中にいた避難民に向けて発砲したという。パワー大使は「非武装の民間人に対する恥知らずの非人道的な攻撃」と襲撃を強く非難した。
一方、UNMISSは声明で「武装集団が施設に強行突入し、施設内の国内避難民を銃撃した」と発表した。UNMISS部隊は警告射撃の後に応戦。激しい銃撃戦の末に武装集団は撤退したという。
南スーダン政府のマイケル・マクエイ(Michael Makuei)情報放送相は、油田地帯の町ベンティウ(Bentiu)を反乱軍が2日前に掌握したことへの報復として、「大規模な」武装集団が子どもを含む民間人の殺害を企てて襲撃を行ったと説明した。
■相次ぐ国連施設襲撃
南スーダンでは昨年12月、サルバ・キール(Salva Kiir)大統領派と、解任されたリヤク・マシャール(Riek Machar)前副大統領派との政治対立を発端に、政府軍と反乱軍の戦闘が始まった。キール大統領はディンカ(Dinka)人、マシャール氏はヌエル(Nuer)人であることから、内乱は民族紛争の様相を呈している。
国連施設への襲撃は昨年12月にもジョングレイ州アコボ(Akobo)で起き、民間人11人と国連平和維持活動(PKO)のインド軍兵士2人が死亡した。
国内各地では、民間人合わせて6万7000人以上が国連施設で避難生活を送っている。激しい戦闘は今も続いており、反乱軍は主要油田地帯を標的にしていると公言している。(c)AFP/Waakhe Simon WUDU