【4月18日 AFP】ナイジェリア北東部の学校から多数の女子生徒がイスラム系武装集団に連れ去られた事件で、この学校の校長が17日、生徒の大半が解放されたとする国防省の発表を否定した。現在も100人以上の生徒らが拉致されたままとみられ、保護者らは懸命の捜索を続けている。

 この事件は、ボルノ(Borno)州チボク(Chibok)地区の学校で14日夜、イスラム過激派組織「ボコ・ハラム(Boko Haram)」とみられる集団が女子生徒らを拉致したもの。国防省のクリス・オルコラデ(Chris Olukolade)報道官は16日、校長の話として、拉致された129人の生徒のうち8人を除く全員が安全な場所にいると発表していた。

 しかし、17日に最大都市ラゴス(Lagos)でAFPの取材に応じたアセベ・クワンブラ(Asabe Kwambura)校長はこの情報を否定。前日、逃げ出せたのは14人のみだと発表したカシム・シェティマ(Kashim Shettima)ボルノ州知事の情報の方が「正確だ」と述べた。

 同州教育長も17日、脱出に成功した生徒はごく一部の20人にすぎないと語っている。

 ナイジェリア北部にイスラム法に基づく統治の導入を掲げるボコ・ハラムは、2009年以降に活動を活発化させ、これまでに数千人を殺害している。組織名は「西洋の教育は罪」という意味で、学校や大学など教育施設の襲撃を繰り返している。(c)AFP