【4月15日 AFP】スウェーデンのストックホルム国際平和研究所(Stockholm International Peace Research InstituteSIPRI)は14日、2013年の世界の軍事支出は、前年比1.9%減の総額1兆7500億ドル(約178兆円)だったと発表した。軍事支出は欧米諸国で減った一方、新興国では増えたという。

 減少傾向をけん引したのは軍事支出が世界一の米国で、イラク戦争の終結やアフガニスタンからの撤退開始、2011年に米議会が承認した強制歳出削減によって、軍事支出は前年比7.8%減となった。

 だが2013年の軍事支出額が2~4位の中国、ロシア、サウジアラビアを含む23か国は、2004年から軍事支出を2倍以上に増加させている。

 中国の2013年の軍事支出は前年比で7.4%増加し、領土問題で中国と対立している近隣諸国の軍事支出も増加した。SIPRIは「中国の軍拡に対する日本の懸念は、日本政府のナショナリスト的な政策と相まって、長く減少傾向が続いていた日本の軍事支出を増加に転じさせた」と指摘している。(c)AFP