【4月13日 AFP】今年5月下旬で運用開始から1年を迎えるニューヨーク(New York)の自転車シェアリングプログラム、「シティバイク(Citi Bikes)」は市民らの高い人気を得ており、利用登録者はすでに10万人を超えている。しかし、同プログラムは今後のサービス拡充に向け、およそ1400万ドル(約14億2000万円)を必要としていることが明らかになった。

 凍り付くような寒さが続いた2月には、シティバイクの1日当たりの利用回数は平均8000回に減少したものの、気候の良い時期には同平均3万6000回を記録。運用が開始されて以降、シティバイクが保有する自転車6000台の走行距離は、合わせて1126万キロに上っている。

 眠ることのないニューヨークの街中を走行する自転車は、歩行者のほかタクシーやトラック、デリバリー業者などを含む車の間をすり抜けなければならず、当初は事故を心配する向きもあったが、これまでのところシティバイク利用中の死亡事故は発生しておらず、負傷者もほとんどいない。

 だが、こうした状況の一方で、関係者によるとこのプログラムは現在、多額の追加投資を必要としている。

 ニューヨーク市が設立した同プログラムの運営会社、NYCバイクシェア(NYC Bike Share)の広報担当、ダニ・シモンズ(Dani Simons)氏はAFPに対し、「親会社のオルタ・バイシクル・シェア(Alta Bicycle ShareABS)は、シティバイクのサービスに自転車1万台を追加したい考えで、そのため新たな出資者を募っている」と語った。

 およそ1400万ドルが必要であることから、ABSは考え得るさまざまな投資機会について、投資家らと交渉中だという。