【4月11日 AFP】交際相手を射殺したとして殺人罪などに問われている南アフリカの両足義足のランナー、オスカー・ピストリウス(Oscar Pistorius)被告(27)に対する裁判で検察側は10日、被告の証言のいくつかの重要部分にみられる明らかな矛盾点を指摘し、被告の説明は「ありえず」「嘘」だと非難した。

 検察側の厳しい反対尋問の2日目、ゲリー・ネル(Gerrie Nel)検事はピストリウス被告に対し「あなたの説明はまったくありそうにないもので、誰も合理性があると思わないだろうし、ありえないというのが本当のところだろう」「あなたの説明は…嘘だ」などと述べた。

 また事件が起きた昨年の2月14日、事件の現場となった自宅に到着した警察が重要証拠を動かした、とするピストリウス被告の主張を、ばかげていると一蹴した。

 厳しい尋問の中でピストリウス被告は、自宅に到着した警察が送風機を動かした他、羽毛布団を床に置いたり、カーテンを開けるなど事件現場に手を加えたと主張した。しかしネル検事は信じられないといった表情で「巨大な陰謀でも動いているというのか?警察がそうしたことをあなたにするというのか?」と問い正した。(c)AFP/Johannes MYBURGH