西アフリカのエボラ出血熱、一連の死者111人に
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【4月9日 AFP】世界保健機関(World Health Organization、WHO)は8日、西アフリカで前例のない規模に拡大したエボラ出血熱の流行は、医療関係者にとって最も困難な課題の一つになっていると述べた。
エボラ出血熱の感染拡大を食い止めるため多数の要員を派遣しているWHOのケイジ・フクダ(Keiji Fukuda)事務局長補は、今回の流行が始まったギニア南部の森林地帯からエボラウイルスが広がることに懸念を示し、「エボラ出血熱は、アフリカのこの地域ではこれまで流行していなかった」とした上で、「これまでに対応した中でも最も困難な流行の一つだ」と述べた。
ウイルスの種類によっては致死率90%とされ、ワクチンや治療法はおろか、対症療法もないエボラ出血熱についてフクダ氏は、「明らかに深刻な病気で、高い致死率を持つ感染症だ。一方で制御可能な感染症でもある」としている。
WHOが同日公表した最新情報によると、ギニアでこれまでに見つかったエボラ出血熱の疑い例は157人で、そのうち101人が死亡した。この中で67人がエボラ出血熱で死亡したことが確認されている。
リベリアで疑い例が21人見つかりうち10人が死亡し、死亡者のうち5人がエボラ出血熱だったことが確認されている。この他に疑い例がシエラレオネで2人、マリで9人見つかっている。ガーナで疑い例とされた1人は、その後の検査でエボラ出血熱でないことが確認された。(c)AFP/Jonathan FOWLER