マルキ・ド・サド「ソドム百二十日」の原稿が一般公開へ
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【4月8日 AFP】マルキ・ド・サド(Marquis de Sade)文学の「ソドム百二十日(The 120 Days of Sodom)」の原稿である巻紙が、長年の法廷闘争を経て、ついにフランスに返還された。原稿はサド没後200年に合わせ、9月にパリ(Paris)での展示が予定されている。
サドが性的堕落や殺人、小児性愛などをテーマに書いた「ソドム百二十日」は、パリのバスチーユ(Bastille)監獄で発見された。
サドがバスチーユ監獄で1785年に書いた同小説には、フランスの裕福な4人の放蕩者による「あらゆる性的行為」が描かれている。レイプ、拷問、そして殺害──対象となっているのは、ほぼ全員10代だ。
原稿である長さ12メートルの巻紙は、1789年のフランス革命でバスチーユ監獄が襲撃された際に発見された。以降、複数の人の手に渡り、その所有権をめぐって争われてきた。
現在の所有者は、希少な原稿の収集を専門とするアリストフィル(Aristophil)社の創業者兼社長のジェラルド・レリティエ(Gerard Lheritier)氏。今回、原稿をスイスからフランスに取り戻した本人だ。今後、同氏が創設したパリの「書簡と直筆博物館(Museum of Letters and Manuscripts)」で一般公開される。
レリティエ氏は先月、「ソドム百二十日」の原稿を700万ユーロ(約9億9000万円)で入手した。2世紀にわたった所有権をめぐる争いに終止符が打たれる可能性もある。同氏は、いつの日かフランス国立図書館で、この原稿を見たいと語る。