ろうそくの炎で犠牲者を追悼、ルワンダ大虐殺から20年
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【4月8日 AFP】アフリカ中部ルワンダでジェノサイド(大量虐殺)が起きてからちょうど20年となった7日、日没後の首都キガリ(Kigali)の競技場に大勢の人が集まり、ろうそくに火をともして少数派のツチ(Tutsi)人と多数派のフツ(Hutus)人穏健派の少なくとも80万人とされる犠牲者を悼んだ。
小雨が降り、穏やかな音楽が流れる中、ポール・カガメ(Paul Kagame)大統領が最初のろうそくに火を付け、競技場を埋め尽くした人々がその炎を受け渡していった。スタンドに座った人たちは手にしたろうそくの炎を見つめ、それぞれが20年前の惨事に静かに思いを巡らせた。
同日はこれに先だち、国の要人や大虐殺の生存者が式辞を述べる公式追悼式典も行われた。大虐殺で受けた心の傷が癒えていない一部の参列者がこらえきれずに大声で泣き出し、医療スタッフに付き添われて会場を出てカウンセリングを受ける一幕もあった。しかし穏やかな音楽と祈りに満たされた夜の競技場では、一人一人が静かに自分の心と向き合った。
公式の追悼期間は3か月前に始まった。国内各地の町や村をまわった大虐殺の記憶を象徴する炎のトーチは7日、犠牲者のうち25万人の遺骨が眠る虐殺記念館に到着した。カガメ大統領がこのトーチを使って、虐殺が続いた期間と同じ100日間にわたって燃え続ける炎を点火した。(c)AFP/Peter MARTELL