■1913年に海に投げ入れる

 ノイホフさんによると、書かれていた住所からメッセージを書いたのは当時20歳のリヒャルト・プラッツ(Richard Platz)さんだと特定されたという。パン職人の息子のプラッツさんは1913年、自然体験グループのハイキングに出掛けていたときにこの瓶をバルト海に投げ入れたとみられる。

 そこからベルリンの家系研究者がエルドマンさんにたどり着いた。母方の祖父に当たるプラッツさんは1946年に54歳で死去しており、エルドマンさんはプラッツさんに会ったことはなかったという。

 ノイホフさんの話では、プラッツさんが後にしたためた手紙の筆跡と比較したところ、この瓶の中のメッセージを書いた人物がプラッツさんであることは「疑いの余地がない」と確認された。しかし長い時間が経過したことと湿気のため、インクで書かれた文字の大半が読めない状態だという。

 この発見物は同博物館で5月1日まで展示される予定で、その後専門家らが残りのメッセージの解読に挑むことになっている。

 ギネス世界記録(Guinness World Records)によると、これまで世界最古と認定されていた瓶入りメッセージは1914年に書かれたもので、発見されるまでほぼ98年間海中にあったとされている。(c)AFP