【4月7日 AFP】サウジアラビアで、新たに中東呼吸器症候群(Middle East Respiratory SyndromeMERS)を引き起こすMERSコロナウイルスに感染した男性2人が死亡し、MERSによる同国での死者は66人となった。サウジアラビア保健省が6日夜、明らかにした。

 保健省によると、死者が出たのは紅海(Red Sea)に面した港湾都市ジッダ(Jeddah)。死亡した1人は70歳のサウジ男性で慢性の疾患があった。もう1人は医療関係者だという。このほか新たに4件の感染が確認されたという。

 2012年9月にサウジアラビアで初めてMERSコロナウイルス感染が発生して以来、同国においてMERSコロナウイルスの感染が確認されたのは6日に死亡した2人を含めて167人となった。

 いまのところ有効なワクチンはなく、専門家らはMERSの謎の解明を急いでいる。

 ある研究ではMERSコロナウイルスについて、ラクダの間で「非常によくみられる」ウイルスで、少なくとも20年前から存在し、ラクダから人間に直接感染する可能性があるとしている。(c)AFP