【4月7日 AFP】米国が仲介を務めるイスラエルとパレスチナの和平交渉は6日、決裂の危機回避を目指した協議がエルサレム(Jerusalem)で行われたものの、突破口を見出せないまま終了した。パレスチナ側の情報筋がAFPに明かした。

 イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相は協議の数時間前、パレスチナが15 の国連(UN)機関と国際条約への加盟申請手続きを続けるのであれば報復も辞さないと警告していた。

 匿名を条件に取材に応じたパレスチナ当局者は、「危機的状況は続いている。イスラエル側は、協議の間ずっとパレスチナ側を脅していた。危機の打開策は見つからなかった」と述べた。

 一方、イスラエル側の当局者は、イスラエルのニュースサイト「Yネット(Ynet)」に対し、「パレスチナとの対応を、今回の交渉が始まった9か月前よりも前の状態に戻すための準備を、イスラエルは進めている」と語り、和平交渉が決裂の瀬戸際まで来ていると警鐘を鳴らした。さらに同当局者は、普段は精力的な仲介役のジョン・ケリー(John Kerry)米国務長官でさえ冷めてきているとも語っている。

 ただ別の関係者は、イスラエル側の交渉責任者であるツィピ・リブニ(Tzipi Livni)法相の努力は次のチャンスを与えられてしかるべきだとし、「あと数日待つ必要がある。この状況を救うために多くの努力が費やされたのだから」と語った。(c)AFP