電子たばこ関連事故が急増、大半が幼児
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【4月4日 AFP】電子たばこの詰め替え用の液体ニコチンをめぐる事故がここ数年で急増しており、その大半で子どもに被害が出ていると、米疾病対策センター(Centers for Disease Control and Prevention、CDC)が3日、発表した。
CDCによると、液体ニコチンの詰め替えボトルに関する通報は2010年9月には1件しかなかったが、今年2月には214件あったという。
電子たばこ関連の通報の51%は、5歳未満の幼児が液体ニコチンを誤飲した、吸い込んだ、皮膚にこぼした、目に入ったなどの事故で、最も多かった症状は嘔吐(おうと)や吐き気、目の炎症だった。
CDCのトム・フリーデン(Tom Frieden)所長は、「電子たばこに関する新たな危険信号だ。液体ニコチンが危険物となり得ることを示す報告だ」と述べている。
■甘いフレーバーにも一因か
調査対象の4年間で、たばこ関連の通報は1万6248件あったが、うち電子たばこ関連の通報は2405件あり、その大半は子どもの誤飲事故だった。
フリーデン所長は、電子たばこ用の液体ニコチンにはキャンディーやフルーツなど子どもの興味をそそりやすい風味(フレーバー)が付けられているにもかかわらず、容器には子どもの安全への配慮が義務付けられていない点が、特に危険だと指摘している。
液体ニコチンは通常、小さなボトルに入れられ販売されている。米マウントサイナイ・アイカーン医科大学(School of Medicine at Mount Sinai)のアンドリュー・ティング(Andrew Ting)助教(小児科)は、液体ニコチンの保管場所については「排水管用洗剤やおばあちゃんの高血圧治療薬」と同じ程度の配慮が必要だとして、注意を促している。(c)AFP