【4月3日 AFP】米航空宇宙局(NASA)は2日、ウクライナ情勢を理由として、国際宇宙ステーション(International Space StationISS)での協力体制を除くロシア当局との接触を全て停止したと発表した。

 NASAは声明で、「ロシアが続けるウクライナの主権と領土の侵害を受け、ロシア連邦との接触の大部分を停止する」と発表。「だがNASAとロシア宇宙庁(Roscosmos、ロスコスモス)は、国際宇宙ステーションの安全で継続した運用を保つための協力は続ける」と表明した。

 今回のNASAの決定は、技術情報サイト「ザ・バージ(The Verge)」が最初に報じていた。同サイトが入手したNASA関係者向け回報には、NASA職員のロシア渡航や、ロシア側の人員のNASA施設訪問に加え、電子メールのやり取り、テレビや電話を通じた会議を全て停止すると記載されている。

 ただ、「ISS運用上の活動」や「ロシア国外で開催される、ロシアを含めた多国間会議」には適用されないという。

 各国の宇宙飛行士らをISSに輸送する唯一の手段は、ロシアの有人宇宙船「ソユーズ(Soyuz)」となっており、米国はロシアに対し、1人当たり平均7070万ドル(約73億4000万円)を支払っている。(c)AFP