【3月31日 AFP】サッカーW杯ブラジル大会(2014 World Cup)の開幕まで3か月を切ったブラジル・リオデジャネイロ(Rio de Janeiro)で30日早朝、1000人以上の警官隊が、ヘリコプターと海軍の装甲車による支援を受け、リオの国際空港に近いファベーラ(スラム街)を制圧した。

 早朝に実行されたこの作戦は、組織犯罪の温床としてリオデジャネイロで最も危険とされるマレ地区(Mare)からドラッグ密売組織を追放するために行われている作戦の一環。

 サッカーW杯でリオデジャネイロは、7月13日の決勝を含む7試合が行われる予定となっており、13万人が暮らすマレ地区は、リオに出入りする大量のサッカーファンが通る可能性がある。

 この日は頭上をヘリコプターが旋回する中、恐れられている特殊警察作戦大隊(BOPE)の隊員たちが、何の抵抗も受けずに15分のうちにファベーラを制圧した。

 ブラジル当局はサッカーW杯が近づくにつれ、リオ周辺の暴力鎮圧を強化しているが、マレ地区での作戦はW杯に直接関連するものではないと否定した。

 2016年のリオデジャネイロ五輪も開催されるリオデジャネイロでは、街の安全化を目指し、08年から大規模なスラム街の「鎮圧」プログラムが実施されている。(c)AFP/Pierre AUSSEILL