【3月31日 AFP】パキスタンの特別法廷は31日、かつて同国の軍事政権を率いたペルベズ・ムシャラフ(Pervez Musharraf)元大統領(70)を、2007年の非常事態宣言の発令に関連する国家反逆罪などで起訴した。建国以来、歴史の半分以上にわたって軍事政権に支配されてきたパキスタンにとって初めてのケースとなる。

 特別法廷の3人の判事の1人、タヒラ・サフダル(Tahira Safdar)氏が読み上げた5件の罪状すべてに対し、元大統領は無罪を主張した。

 これまでの裁判の大半で、治安上の脅威と健康状態を理由に出廷してこなかった元大統領は、この日、久しぶりに法廷に姿を現した。

 2007年にムシャラフ元大統領は、陸軍参謀総長を兼務したまま大統領に再選された約1か月後、この再選が合憲かどうかを最高裁が判断する直前に非常事態宣言を発令、最高裁長官らを解任し、憲法を停止した。(c)AFP