【3月30日 AFP】ロシアに編入されたクリミア(Crimea)半島はモスクワ(Moscow)時間に移行することになり、 クリミア自治共和国の首都シンフェロポリ(Simferopol)で29日夜、駅の時計の時刻をモスクワ時間に合わせる式典が行われた。

 同共和国のセルゲイ・アクショノフ(Sergei Aksyonov)首相が見守る中、29日午後10時(日本時間30日午前5時)に時計の針を2時間進めて30日午前0時とした。

 ロシア国旗を手に集まった数百人のロシア系住民が「ロシア」と叫びながら拍手喝采し、ウクライナからロシアへの編入を改めて確認する象徴的な出来事になった。正式な時刻の切り替えは30日午前2時に行われるとされた。

 ロシアは2011年に冬時間の廃止を決定し、それまでの夏時間を標準時とした。そのためモスクワ時間は常時、グリニッジ標準時(GMT)より4時間進んだ時刻となっている。一方、欧州のサマータイムを導入している国々の多くは夏に向けて30日に時刻を1時間進めた。

 クリミア半島の地元紙クリムスカヤ・ハゼータ(Krymskaya Gazeta)は、時刻の変更が睡眠障害や無気力、うつ、内分泌系の変調の原因となる恐れがあるとして、「タイムトラベルに向けた備えを」と健康に注意するよう呼び掛けた。(c)AFP