【3月27日 AFP】五輪金メダリストの元競泳選手、マイケル・フェルプス(Michael Phelps)氏は、薬物検査の必須要件を満たしていることから競技に復帰できる状態で、カムバックに向けて少しずつ前進している。同氏のコーチを務めるボブ・ボウマン(Bob Bowman)氏が26日、米メディアに明かした。

 ボウマン氏は、米紙USAトゥデー(USA Today)とシカゴ・トリビューン(Chicago Tribune)に対し、フェルプス氏が平均週5回のペースでトレーニングに励んでおり、今年行われる大会に出場する可能性があると話している。

 シカゴ・トリビューンに対してボウマン紙は、「彼(フェルプス氏)は、確実に良い状態にきていると思う」とコメントしている。

 2012年のロンドン五輪で、4つの金メダルと2つの銀メダルを獲得したフェルプス氏は、五輪通算で22個目のメダルを手にして現役を引退した。

 2008年の北京五輪で前人未踏の8冠を達成したフェルプス氏は、歴代最多となる通算18個の金メダルを獲得している。

 フェルプス氏は、2016年のリオデジャネイロ五輪に照準を合わせて現役復帰を果たすのではないかといううわさを否定する中、昨年米国反ドーピング機関(United States Anti-Doping AgencyUSADA)の薬物検査プログラムに再加入した。6か月間のテストを無事に終えたフェルプス氏は、現在競技に参加することができる。

 ボウマン氏は、フェルプス氏が万全と思えるのであれば、8月6日から10日にかけて米カリフォルニア(California)州アーバイン(Irvine)で開催される全米選手権(2014 Phillips 66 National Championships)への出場を狙う可能性も示唆した。

 全米選手権は、ロシアのカザニ(Kazan)で来年行われる第16回世界水泳選手権(16th FINA World Championships)の選考会になる。

 ボウマン氏は、フェルプス氏が復帰となれば、100メートルバタフライや100メートル自由形をはじめとする短距離種目やリレーに専念することになるだろうとしている。(c)AFP