米政府、NSAによる大規模通話データ収集の終了計画を明らかに
このニュースをシェア
【3月26日 AFP】米政府は25日、国家安全保障局(National Security Agency、NSA)による国内通話データの大規模な収集活動を終わらせる計画の概要を明らかにした。広範な市民監視が発覚して国民の間に広がった怒りを静める狙いがあるとみられる。
複数の当局者によると、通話データは民間で保管するようにし、国家安全保障上必要となった場合に政府による利用を認めるという内容だという。
有力議員らはこの提案を歓迎し、あるグループは超党派の支持を得て同提案に沿った改革法案を提出した。
バラク・オバマ(Barack Obama)大統領は、核安全保障サミット(Nuclear Security Summit、NSS)に出席するため訪れていたオランダのハーグ(Hague)で、この計画は「うまくいく」と述べ、プライバシーの権利の保護と国家安全保障が両立できるという見方を示した。オバマ氏は、「国民の間にある懸念の一部に対応する形で、テロ攻撃の危険への対処に必要な措置を講じることができると確信している」と述べた。
ある米政府高官は、オバマ大統領はNSAが市民の個人情報を保管せずに国益を守る方法についての調査結果を検討したと明らかにした。同大統領はこの調査を行うよう今年1月に指示していたという。
これら一連の発言の直前には、米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)とワシントン・ポスト(Washington Post)が、米情報機関によるデータ収集の大改革が近いと報じていた。(c)AFP/Rob Lever