【3月25日 AFP】ロシア・シベリア(Siberia)地方のイルクーツク(Irkutsk)で、アイルランドの祝日「セント・パトリック・デー(St. Patrick's Day、聖パトリックの日)」をテーマにしたパフォーマンスを行った集団が、これを同性愛者の活動家集団と勘違いした若者の集団から暴行を受ける事件があった。露インタファクス通信(Interfax)が24日、報じた。

 警察当局によると、同市にあるショッピングモールで23日夜、地元の語学学校「イージー・スクール(Easy School)」の生徒らが、少し遅めのセント・パトリック・デーのお祝いとして、特定の場所に複数の人が集まりパフォーマンスを行う「フラッシュモブ」を行った。だが、これを快く思わなかった若者の集団と対立し、モールの外にある広場での暴行事件に発展したという。

 インタファクス通信は法執行当局筋の話として、「イージー・スクールの生徒らが伝統衣装、特にキルトを着ていたため、相手の集団が非伝統的な性的指向を示すものと勘違いした」と伝えた。「非伝統的な性的指向」とは、ロシアで同性愛を指すために使われる言葉。

 学校が交流サイト(SNS)の「VKontakte(フコンタクチェ)」に投稿したフラッシュモブの動画には、チェック柄のキルトを着た複数の人が映し出されている。

 また学校側は声明で、事件により生徒と教師がけがをしたことを認めた。警察によると、教師の1人は軽い脳振とうを起こしたという。(c)AFP