【3月24日 AFP】ナイジェリア南西部イバダン(Ibadan)の廃屋から腐乱した遺体や人骨が見つかり、警察は23日、殺人事件として捜査を開始したことを明らかにした。また、廃屋の近くでは痩せ衰えた状態で林をさまよっていた数人が保護され、家屋の中からは足を鎖につながれた人々も見つかったという。

 メディアが「恐怖の館」として報じているこのおぞましい事件が発覚する前には、バイクタクシーの運転手らから、仲間が行方不明になっており、誘拐されたのではないかとの通報があった。

 オヨ(Oyo)州警察の当局者はAFPの取材に、「昨日(22日)、イバダン市内のソカ(Soka)地区にある廃屋に到着した際、建物内とその周囲から腐乱遺体や人骨、頭がい骨を発見した」と語った。さらに周囲の林から、まるで「生きたがいこつ」のような姿となった7人を発見したが、1人は保護した警察官らの目の前で死亡したという。

 同当局者によると、警察は殺人事件として捜査を開始し、現場で容疑者数人の身柄を拘束した。

 事件が起きたイバダンはオヨ州の州都で、ナイジェリア第3位の大都市。同国ではしばしば、人々が拉致され黒魔術の儀式で拷問されたり殺害されたりする事件が起きている。

 また地元メディアは、南部を中心としたナイジェリア全土で人体の一部が儀式用に売買されていると報じている。(c)AFP/Aderogba OBISESAN