【3月23日 AFP】在リビア米大使館は22日、リビアの反政府勢力が支配する同国東部のシドラ(Al-Sidra)港で原油を積み込んで地中海に出た後、今月17日に米海軍特殊部隊「シールズ(SEALs)」によって制圧されたタンカーをリビア政府に引き渡したと発表した。

 米大使館の声明によるとこのタンカー、モーニング・グローリー(Morning Glory)はリビア沖の国際水域で計画通りスムーズにリビア側に引き渡されたという。

 リビア政府が爆撃も辞さないという強硬姿勢を示したにもかかわらず問題のタンカーの逃走を防げなかったことは、中央政府が地方勢力を統制できていない実態を浮き彫りにした。

 リビア東部のキレナイカ(Cyrenaica)地方の自治を求めている勢力は、昨年7月から同国東部の原油ターミナルを封鎖しており、リビアの原油輸出量は1日約150万バレルから同25万バレルに激減していた。(c)AFP