【3月23日 AFP】装甲兵員輸送車に援護されたロシア軍部隊が22日、クリミア(Crimea)半島にあるウクライナのベルベク(Belbek)空軍基地に突入し、同基地を制圧した。ロシアがクリミアに部隊を派遣したこの3週間で最も大きな軍事的な動きだ。

 最初の装甲兵員輸送車が正面ゲートを破って基地に突入し、別の装甲兵員輸送車2台と銃を持った男たちが続いた。男たちは空に向けて発砲し、ウクライナ兵に銃を突き付けた。ロシア軍は突入する前に降伏するようウクライナ部隊に通告していた。

 状況が落ち着いて基地に突入した男たちが銃を下ろすまでの間に、AFPの記者は手りゅう弾の爆発音を何度か聞いた。基地にいた非武装のウクライナ兵のうち数人は、気持ちを落ち着かせようとウクライナ国歌を歌った。ウクライナ兵の1人は「実に残念だ。残念としか言いようがない」と話した。

 その後ウクライナ国防省は、ウクライナ兵らがベルベク基地から出たことを確認するとともに、この突入で報道関係者1人とウクライナ兵1人が負傷したと発表した。