【3月20日 AFP】オランダの動物園で、希少なクロコダイル科のワニで絶滅が危惧されているガビアルモドキ(マレーガビアル)の雌が、雄との交尾中に窒息死した。

 アムステルダム(Amsterdam)のアルティス動物園(Artis Zoo)が19日、発表したところによると、死んだのは繁殖プログラムの一環として昨年10月から同園で飼育していた雌のガビアルモドキ。

 ガビアルモドキの交尾では、雄が絶対的な優位を示すために口で雌を押さえつける形で行われ、アルティス動物園によれば死んだ雌もこれを受け入れていたが窒息し、死に至った。雌の体には首の周囲を中心に全身にかまれた痕があったという。

 現在、世界で生息するガビアルモドキは約2500頭ほどで、マレーシア、ミャンマー南部、インドネシアのボルネオ(Borneo島)、ジャワ(Java)島、スマトラ(Sumatra)島に生息している。

 アルティス動物園では、以前からつがいのガビアルモドキを飼育していたが、この2頭は交尾しなかったため、新たに雌を加えたが、その雌が死んでしまった。

 野生ではガビアルモドキは、雄が複数の雌と交尾する。

 欧州でガビアルモドキを飼育している動物園は10カ所だけ。(c)AFP