シリア政府軍、要衝ヤブルードを反体制派から奪還
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【3月17日 AFP】内戦が続くシリアの政府軍は16日、レバノンのイスラム教シーア(Shiite)派原理主義組織ヒズボラ(Hezbollah)と政府を支持する民兵部隊の支援を受け、反体制派の重要拠点となっていたヤブルード(Yabrud)を奪還した。
首都ダマスカス(Damascus)の北方にあるヤブルードは、ダマスカスと第3の都市ホムス(Homs)をつなぐ幹線道路が通るカラムン(Qalamun)地方にある反体制派の重要な供給ルートで、今回の敗北は、反体制派にとって大きな痛手となる。
政府軍側はヤブルードおよび周辺地域を「奪還し治安を回復した」と発表。「この新たな勝利はレバノン国境地域の治安回復に向けて、(反体制派の)補給路を断ち、ダマスカス県周辺に残存するテロリスト集団(反体制派のこと)を包囲する重要な一歩だ」と付け加えた。
シリア国内の情報網を基に英国を拠点に活動している非政府組織(NGO)「シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)」によると、ヤブルードの戦闘はヒズボラの主導で行われた。同市郊外では現在も戦闘が続いており、16日にはヒズボラの戦闘員5人が死亡したという。
また、シリア人権監視団とレバノン国境付近一帯からの情報によると、ヤブルードとレバノンのアルサル(Arsal)を結ぶ地域で複数の空爆があり、「たる爆弾」も投下されたという。人権監視団は、これらの爆撃で少なくとも子ども2人を含む6人が死亡したと伝えた。
爆撃についてシリア国営テレビは、ヤブルードからアルサルの方角へ逃亡した「テロリスト集団」を狙ったものと報じている。(c)AFP/Sammy Ketz