【3月17日 AFP】夏季五輪と世界陸上で男子5000メートルと1万メートルの2冠を達成したモハメド・ファラー(Mohammed Farah、英国)が16日、ニューヨークシティー・ハーフマラソン(NYC Half-Marathon 2014)で転倒し、そのあと意識を失ったものの、「たいしたことない」と語った。

 ソマリア生まれのファラーは、約8キロの地点で激しく転倒したが、そこから怒濤(どとう)の追い上げをみせ、1時間0分50秒で優勝したケニアのジェフリー・ムタイ(Geoffrey Mutai)に続いて2位に入った。

 ファラーはフィニッシュライン通過後、そのまま倒れ込み、車いすに乗せられた。

 それでもファラーは試合後の記者会見で、何が起きたのかよく思い出せないことを除き、気分は良好だと語っている。

「意識を失ったことは覚えていないんだ。でも、たぶんそうだったんだと思う。僕が全力でレースに臨んだことは明らかで、転倒したけれど、その後は完走した。大丈夫だ、たいしたことじゃない」

 ファラーの症状については明らかにされていないが、本人いわく、転倒した直後に「星が見えた」と話している。転倒の原因は、ファラー自身にも分かっていない。

「転倒でとても激しく地面に打ちつけられたことだけは覚えている。そのときは、ただ起き上がってグループの後方に追いつきたかった。結局そうしたけれど、それは終盤の出来事だからね」

「転倒のせいで、かなりのダメージを受けた。最後の6キロくらいは少し苦戦したよ。そこで星が見えていたんだ。すべて鮮明ではなかったけれど。とにかく前進したかった。走るのを止めて棄権したくなかったんだ」