【3月16日 AFP】シリア内戦が4年目に突入した15日、バッシャール・アサド(Bashar al-Assad)大統領の政府軍が反体制派の重要拠点ヤブルード(Yabrud)に進攻した。シリア内戦ではこれまでに14万6000人以上が死亡、数百万人が家を追われており、和平交渉も行き詰まっている。

 非政府組織(NGO)のシリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)によると、政府軍は、固い同盟関係にあるレバノンのイスラム教シーア(Shiite)派原理主義組織ヒズボラ(Hezbollah)からの支援を受けて進攻を続けているという。

 ある軍関係筋は、「作戦を率いていた反体制派のトップ13人が死亡」し、「反体制派の中で多くの死者が出ている」と話しており、国営テレビは、町のはずれから撮影した画像を流すとともに、町に入った政府軍が環状交差点に向かって2キロ進攻したと報じた。

 レバノンとの国境に接し、シリアの首都ダマスカス(Damascus)と第3の都市ホムス(Homs)を結ぶ幹線道路が走るカラムン(Qalamun)地方にあるヤブルードは、反体制派の重要な供給ルートであり、最後の砦でもある。

■世界各地でデモ

 シリア内戦が2011年3月15日に始まってから3年が過ぎたことに合わせ、15日はロンドン(London)、マドリード(Madrid)、パリ(Paris)、ローマ(Rome)、ワシントンD.C.(Washington D.C.)など世界各地でデモが行われた。(c)AFP