米欧、クリミア住民投票なら17日に「極めて重大な対応」
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【3月14日 AFP】米国のジョン・ケリー(John Kerry)国務長官は13日、ウクライナのクリミア(Crimea)半島でロシアへの編入の是非を問う住民投票が予定通り16日に実施されれば、欧州と連携して翌17日に「極めて重大な」対応を取る準備を進めていると、ロシアに警告した。このクリミア問題で、東西関係は冷戦終結以降最大の危機に直面している。
クリミア住民投票については、ロシアは支持を表明しているが、ウクライナに加え、国際社会の大半は容認していない。ケリー氏は米ワシントンD.C.(Washington D.C.)で議員らに向けて行った演説で、この住民投票に関しロシアは柔軟性を直ちに示す必要があると話し、「もし前向きな姿勢でこの問題を解決できるという兆候が見えないのであれば、われわれに残された選択肢として、17日に欧州とここ(米国)で非常に重大な一連の措置を講じることになるだろう」と警告した。
この露骨な発言の直前にはウクライナの最高会議(国会)が、ロシア軍が今月の初めに実効支配した人口約200万人のクリミアを越えて侵攻してくることを阻止するため、義勇軍を結成することを投票で決定していた。
一方ロシアは13日、ウクライナとの国境付近で軍事演習を開始した他、ベラルーシに戦闘機を派遣。軍事力を誇示する様子から妥協する考えのないことがうかがえる。
米当局者らは、英ロンドン(London)で14日に予定されているケリー氏とロシアのセルゲイ・ラブロフ(Sergei Lavrov)外相との会談の場が、ロシアが妥協の意思を示し欧米の厳しい制裁を回避する最大の好機になるだろうという見方を示している。
ラブロフ氏は同時に、英国のウィリアム・ヘイグ(William Hague)外相とも会談すると見込まれている。ヘイグ氏はロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領を辛辣(しんらつ)に批判しており、9日にはロシア軍のクリミアへの増派を「深刻な誤算」だと指摘していた。(c)AFP/Dmitry ZAKS