【3月14日 AFP】世界有数の一流校を有する英国が12日、国際学力調査での同国の順位が低かったことを受け、学力水準の向上を目指し、中国から数学教師を招く方針を発表した。

 経済協力開発機構(OECD)が昨年12月に発表した国際学習到達度調査(Programme for International Student AssessmentPISA)で、数学の成績で1位になったのは上海(Shanghai)だった一方、英国の順位は26位にとどまった。

 英教育省によると、今年9月から、上海など各地から英語が話せる数学教師を最大60人まで英国に招き、スペシャリスト・スクール(通常のカリキュラムに加え専門教科課程を設ける学校)の職員らを対象に、授業方法などを指導してもらう計画だ。

 一方、英国は交換プログラムとして同程度の数の英語教師を少なくとも1か月間、中国の学校に派遣。現地の教師らが英語学習に問題を抱える生徒やその他の問題にどのように対応しているか調査する。

 15歳の生徒の能力評価に基づくPISA調査の結果では、英国のスコアはOECDの平均程度で、米国や欧州連合(EU)加盟国の多くを上回った。一方で、欧米諸国は全て、アジア主要国のスコアを下回っている。(c)AFP