【3月12日 AFP】スリランカで、新たに死刑執行官に採用された男性が、初めて絞首台を目にしてパニックに陥り、その後行方が分からなくなっていることが明らかになった。

 刑事施設管理当局のチャンドララスナ・パレガマ(Chandrarathna Pallegama)長官が11日、明らかにしたところによると、今月就任したこの執行官は、6日に絞首刑の執行施設を訪れた後、恐れをなして逃げ出したという。

 パレガマ長官はAFPの取材に、逃げた執行官は「絞首台を見たら怖くなったと言っていた」と説明。「以来、彼は出勤しておらず、新たに絞首刑執行官を募集する必要があるだろう」と語った。

 絞首刑執行官の月給は85ドル(約8700円)だが、同国では1976年以降、死刑は執行されていないため、極めて楽な任務とも言える。パレガマ長官によると、役職は死刑執行官でも、実際の業務は簡単な事務作業が中心になるという。

 なお、逃げ出した新人の前任者2人も、頻繁に体調不良を起こした末に辞職している。(c)AFP