【3月10日 AFP】内閣府が10日発表した2013年10~12月期の日本の国内総生産(GDP)改定値は、物価変動を除いた実質で前期比0.2%増となり、2月の速報値から下方修正された。安倍晋三(Shinzo Abe)首相の掲げる経済政策「アベノミクス(Abenomics)」による経済再生のペースに対する懸念を浮き彫りにする数値となった。

 13年通年のGDP成長率も前年比で1.5%増となり、速報値の1.6%増から引き下げられた。背景には、輸出の伸び悩みとエネルギー資源の輸入膨張に伴う経常収支の悪化がある。

 財務省が同日発表した国際収支統計によれば、日本の1月の経常収支は1兆5890億円の赤字。赤字幅は前年同月比で4倍に膨らみ、現在の算出基準で月間の過去最大を更新した。

 デフレ脱却に向けてようやく回復の兆しを見せ始めた日本経済だが、4月からの消費税率引き上げが回復基調に水を差すのではないかと懸念する声も出ている。(c)AFP