フィリピン、領土防衛の「権利」主張 中国をけん制
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【3月10日 AFP】フィリピン政府は9日、同国にも自国領土の隅々までを防衛する権利があると表明し、先に同様の警告を発していた中国をけん制した。
中国の王毅(Wang Yi)外相は8日、「小さな国々からの不当な要求」に対して中国は積極的に主権を守っていくとの声明を発表していた。声明は、領土問題で中国と対立する日本を念頭に置いたものだが、南シナ海(South China Sea)の一部について中国と領有権を争うフィリピンなどの国々にも当てはまる。
これに対し、フィリピンのベニグノ・アキノ(Benigno Aquino)大統領の報道官、エルミニオ・コロマ(Herminio Coloma)氏は9日、報道陣に対し、「国土を守る権利は全ての国が保有するものだ。これは、わが国の原則でもある」と言明。さらにフィリピンが取る立場は、国連海洋法条約(United Nations Convention on the Law of the Sea、UNCLOS)などの国際法に基づいたものだと強調した。
フィリピン政府は、UNCLOSの下での国連(UN)による調停を求めているが、中国側はこれを拒否している。(c)AFP