【3月10日 AFP】ウクライナ南部クリミア(Crimea)半島のセバストポリ(Sevastopol)で9日、クリミアのロシア編入に反対するウクライナ暫定政権支持派のデモ隊が、こん棒やむちを持った親ロシア派の集団から暴行される事件があった。

 ウクライナの統一維持を訴えるデモは、市中心部から離れた地区で200人ほどが参加して行われていたが、そこへ目出し帽に防弾チョッキ姿の親ロシア活動家集団と、むちを持ったコサック(Cossack)が現れ、デモ隊の警護にあたっていた20人ほどに襲い掛かった。100人余りの親ロシア派の集団は車両を壊し、警護車両の行く手を阻止。この衝突で、デモ隊側の少なくとも5人が警察に身柄を拘束された。重傷者がいるかどうかは不明。

 一方、ウクライナ東部では同日、ロシアへの併合を求める親ロシア派のデモも相次いだ。ルガンスク(Lugansk)では数千人規模のデモ隊が政府庁舎を占拠。ドネツク(Donetsk)でも、デモ隊が治安当局庁舎前にロシア国旗を掲げた。(c)AFP