リビア首相「北朝鮮の石油密輸タンカーに爆撃も辞さず 」
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【3月9日 AFP】リビアのアリ・ゼイダン(Ali Zeidan)首相は8日、東部キレナイカ(Cyrenaica)地方のシドラ(Al-Sidra)港で、北朝鮮の国旗を掲げた石油タンカー「モーニング・グローリー(Morning Glory)」が違法に原油の積み込みを行っているとして、タンカーへの爆撃も辞さないと警告した。
ゼイダン首相は報道陣に対し「司法長官はタンカーに作業をやめるよう命じた。何人もリビアの主権を尊重しなければならない。指示に従わなければタンカーを爆撃する」と述べた。
同首相によると、当局はタンカーの船長にリビア領海から出るように命じたが、銃で武装した集団がタンカーに乗り込み、船長が当局の命令に従うことを阻止しているという。
リビアの連邦制を主張し、リビア東部キレナイカ(Cyrenaica)で一方的に自治政府を宣言しているキレナイカ評議会を率いるラボ・バラシ(Rabbo al-Barassi)氏は、シドラからの原油輸出が再開したと発表し、「われわれは中央政府や議会(国会)に反抗しているわけではない。われわれの権利を主張しているだけだ」と述べた。キレナイカ評議会はキレナイカの自治を宣言し、2013年10月に独自の政権を樹立している。
リビア東部の複数の石油積み込み港を支配している勢力は、1951年のリビア独立後の10年間に認められた東部地域の自治の復活を要求するとともに、当局の汚職を非難して原油収入の公平な分配を求めている。(c)AFP