クリミア危機の中、プーチン露大統領がパラリンピックを開会
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【3月8日 AFP】ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領が7日、ソチ冬季パラリンピックを開会した。3月16日まで開催される障害者スポーツのこの祭典は、ウクライナ危機が暗い影をおとしている。
45か国の競技参加者が開会式に参加、ロシアのクリミア介入への拒否を象徴してウクライナからは選手1人だけが姿を現した。
スキーおよびバイアスロンのムィハーイロ・トカチェンコ(Mykhailo Tkachenko)選手がウクライナの国旗を掲げた車椅子でフィシュト・スタジアム(Fisht Stadium)に登場すると、大きな歓声が上がった。ウクライナの選手31人は競技をボイコットしないことを7日朝に決定している。
西側のいくつかの国は、ロシアのクリミア介入に抗議し、ソチのパラリンピックに政府代表団を派遣しておらず、国際パラリンピック委員会(IPC)のフィリップ・クレーブン(Philip Craven)会長と国際オリンピック委員会(International Olympic Committee、IOC)のトーマス・バッハ(Thomas Bach)会長が自国の英国とドイツの参加チームに歓迎の挨拶をしただけだ。
プーチン大統領は、ウクライナのパラリンピック委員会のValery Sushkevich会長と会ったが、それに先立ち、パラリンピックの精神がロシアの対ウクライナ政策をめぐる「緊張を冷ます」のに役立つことを望んでいると述べていた。Sushkevich会長は7日記者団に対し、プーチン大統領に個人的に和平を訴えたが、何の保証も受けられなかったと語った。
計575人の選手が参加するソチ冬季パラリンピックでは、アルペンスキー、バイアスロン、クロスカントリースキー、車椅子カーリング、アイススレッジホッケーの5競技が行われる。(c)AFP/Maria Antonova