原野で迷子2週間、ハエ食べて生還 豪州
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【3月7日 AFP】(一部更新、写真追加)オーストラリア内陸部に広がるアウトバック(Outback)と呼ばれる厳しい大自然の真ん中で洪水に見舞われ、約2週間にわたり迷子になっていたドイツ人バックパッカーの男性が6日、無事救助された。ハエを食べて生き延びたという。
ダニエル・ドゥジース(Daniel Dudzisz)さん(26)はこの数か月間、ニューサウスウェールズ(New South Wales)州からクイーンズランド(Queensland)州をまたいで徒歩旅行に挑戦中で、警察当局と定期的に連絡を取っていた。しかし先月、クイーンズランド州ロングリーチ(Longreach)南西部を旅行中に行方が分からなくなっていた。
警察発表によると6日午後、同州ウィンドラ(Windorah)郊外を流れる川、クーパークリーク(Cooper Creek)付近を車で通りかかった人が全身ずぶ濡れのドゥジースさんを発見し、保護したという。
ドゥジースさんは水をかき分けて洪水地帯を抜け、生き延びるためにハエを食べていたと話しているという。ドゥジースさんは糖尿病を患っており、インスリン治療を続けている。
「自分の耳で聞いたのでなければ、とても信じられなかっただろう」と、マーク・ヘンダーソン(Mark Henderson)警部補はオーストラリア放送協会(Australian Broadcasting Corporation、ABC)に語った。「彼(ドゥジースさん)は、『オーストラリアのアウトバックでは決して空腹にならないね。タンパク源になるハエがたくさん飛んでいるから』と冗談を飛ばしていたよ」