プルシェンコ、大手術で腰から4本のボルト除去
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【3月6日 AFP】ロシアの国営放送は5日、同国の男子フィギュアスケート選手であるエフゲニー・プルシェンコ(Evgeni Plushenko)が大手術を終え、腰部から4本のボルトを取り除いたことを明らかにした。イスラエル人医師が執刀し、全快の見通しが立てられている。
プルシェンコは、ソチ冬季五輪フィギュアスケートの男子シングル・ショートプログラム(SP)を目前に控えた練習中、以前から問題を抱えていた腰を痛め棄権を発表した。プルシェンコは、ロシア代表として団体戦ですでに金メダルを獲得しており、国内ではそのまま個人戦にも出場することを疑問視する声も多かった。
自身の棄権が議論を呼び、五輪の男子シングルに影を落としながら、31歳のプルシェンコはイスラエル・テルアビブ(Tel Aviv)の病院で腰部の新たな手術を受けた。
注目を集めることを苦にしないプルシェンコは、ロシアの国営放送であるチャンネル1(Channel One)に手術中の撮影を許可し、今週手術が行われると、病棟で緊張しながら術後の第1歩を踏み出す映像もカメラに収めさせた。
同局は、手術の目的は人工椎間板を支えるため、破損したボルトを交換することだったと伝えている。しかし、医師が確認してみると現在は自身の骨が椎間板を十分に支えられる状態にあり、4本のボルトすべてを腰部から取り除く決断に至ったという。
プルシェンコはソチ(Sochi)で現役引退を表明したものの、リンクへの復帰の可能性は除外していないという。
「なにかが壊れるんじゃないかと心配するのをやめることにする」
病院のスモックに身を包んだプルシェンコは述べた。
「もしかしたら、フィギュアスケートを続けるかもしれない。差し当たり、冗談ということになるけどね」
賛否両論の虚勢を張る性格のプルシェンコは、「メダルのためには何かを犠牲にしなければならない。僕は自分の健康を犠牲にした。僕が愚かだという人もいるが、英雄だという人もいる」と語った。
「でも僕は僕のままなんだ。フィギュアスケートが大好きで、リスクさえも愛している」
同局は、取り除かれたボルトのぞっとするような映像も放映し、その中には破損した1本も含まれていた。これは容易には折れないとされており、「本来であれば、これは宇宙空間でも耐えられるくらい強いものですが、3回転半のアクセルで2つに折れてしまったのです」と報じられた。
ロシア語を話すイスラエル人の担当医は、手術は大成功を収め、数か月中にもプルシェンコが全快するとしている。
「半年後には何の制限もなくなるだろう。スケートもできるようになるはずだ」
(c)AFP