米露外相、ウクライナ問題で初の協議
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【3月6日 AFP】ジョン・ケリー(John Kerry)米国務長官とセルゲイ・ラブロフ(Sergei Lavrov)露外相は5日、フランス・パリ(Paris)で、ウクライナのビクトル・ヤヌコビッチ(Viktor Yanukovych)政権崩壊後で初となるウクライナ問題打開のための直接協議を行った。
協議を終えたラブロフ外相は、米英仏独が要請していたウクライナ外相との協議に臨むことなく、会場を去った。ロシアは、ウクライナ新政権の正統性を認めていない。
ラブロフ外相はその後、短い声明を発表し、「(ウクライナに関する)協議を継続し、状況を安定化・正常化し、この危機を乗り越えるための最善策を模索することで合意した」と述べた。
またケリー長官も報道陣に対し、協議は建設的だったとした上で、「これは交渉の始まりだ」と述べて、協議継続の意向を表明した。
ウクライナ情勢をめぐる「東西対立」は、冷戦終結以降で最悪レベルにまで発展しており、米国はロシアに対し、6月にロシアのソチ(Sochi)で予定されている主要8か国(G8)首脳会議に参加する権利を失う危険があると警告している。
バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は、危機終結のため、ロシア黒海艦隊(Black Sea Fleet)が駐留するウクライナ南部クリミア(Crimea)半島の基地に、ロシア軍が撤退することなどを提案している。また米当局者によると、国際監視団の派遣と、ロシア・ウクライナ間の直接対話を求めている。
一方、ロシア側はクリミアで活動しているロシア軍部隊はないと主張している。 (c)AFP