【3月5日 AFP】英経済誌エコノミスト(Economist)の調査部門、エコノミスト・インテリジェンス・ユニット(EIU)が4日発表した生活費が高い世界の都市ランキングで、シンガポールが東京を抜いて1位となった。自動車取得のための費用や、水道光熱費の高騰、通貨高が要因という。

 EIUによると、インフレの継続に加え、シンガポールドルが40%上昇したことなどにより、10年前は18位だったシンガポールが今回1位になった。東京の順位は円安などから、シンガポールの前回の順位と同じ6位に下がった。

 シンガポールでは、国内の自動車の数を制限するために、車両割当制度が導入され、自動車税も高く設定されている。そのため自動車の購入・維持のための費用が他の世界の都市に比べて非常に高いという。隣国マレーシアで3万5000米ドル(約360万円)で買えるトヨタ自動車(Toyota Motors)の「カローラ・アルティス(Corolla Altis)」は、シンガポールで買うと11万米ドル(約1100万円)もの費用がかかる。シンガポールの交通費は米ニューヨーク(New York)の約3倍だという。

 調査は、企業が駐在員の海外滞在手当を算出する際の参考用に年2回実施されており、今回は世界の140都市で160の製品・サービスの価格が比較された。(c)AFP