【3月3日 AFP】米政府高官は2日、ロシア軍がウクライナ南部クリミア半島(Crimean Peninsula)を「完全な支配下に置いた」との見方を明らかにした。

 高官らは電話記者会見で、クリミアに部隊を派遣することによってロシアは事態の悪化に拍車をかける危険を冒していると、繰り返し警告。ある高官によると、米政府は「同盟国やパートナーたちと共に、(対ロシア)貿易・投資の規模縮小に向けた幅広い選択肢について検討」しており、米政府は米露間の経済活動を制限する可能性があるという。

 さらに同高官は、ロシア軍が「クリミア半島を完全な支配下に置いた」と述べ、「部隊を増派しており、クリミアを占領する計画であることは間違いない」と指摘した。

 米当局はまた、ジョン・ケリー(John Kerry)米国務長官が4日、先に発足したウクライナ新政権への支援を表明するため、同国の首都キエフ(Kiev)を訪問すると発表した。

 米国務省のジェン・サキ(Jen Psaki)報道官によると、ケリー長官はキエフで、ウクライナ新政権の高官らに加え、最高会議(国会)指導部や市民団体の代表らと会談する予定だ。「ウクライナの主権と独立、領土保全に対する米国の確固たる支援を改めて表明する」方針だという。(c)AFP