【3月2日 AFP】中国南西部・雲南(Yunnan)省の省都、昆明(Kunming)市の昆明駅で1日夜、刃物を持った集団が構内に乱入、利用客らを次々と切りつけ、29人が死亡、130人以上が負傷する無差別殺傷事件が発生した。国営メディアが報じた。

 国営の中国中央テレビ(China Central TelevisionCCTV)は、事件の発生を受け、孟建柱(Meng Jianzhu)公安相が現場に向かうと伝えた。

 当局は駅周辺を広範囲にわたって封鎖。国営新華社(Xinhua)通信によると、警察は現場周辺にいた人たちからも話を聞いている。

 新華社が関係当局の話として報じたところによると、事件は同日午後9時(日本時間同日午後10時)ごろ、雲南省昆明の駅構内で発生した。当局は、正体不明の集団による「刃物を使った組織的、計画的なテロ攻撃」として捜査を行っている。

 犯行グループのうち5人はその場で警官に射殺されたが、その他のメンバーは逃走しており、警察が行方を追っている。

 犯行グループが駅構内に乱入したとき、ちょうど乗車券を購入していたところだったという男性は、長刃を持った男に切りつけられ、胸部と背中を負傷した。「近くにいた人たちと一緒に走って逃げた。逃げおおせた人たちは、はぐれた家族や友人らを必死で捜していた」という。

 一方、国営の中国新聞社(China News Service)は、犯人らは似たような黒い服を着ていたという目撃者の話を伝えているほか、CCTVはこの事件について同国版ツイッターの新浪微博(Sina Weibo)で、「テロ攻撃」だとコメントしている。(c)AFP