【2月28日 AFP】インターネットに夢中の米国人は、ネットを手放すくらいならテレビをあきらめると考えている──このような調査結果を米調査機関ピュー・リサーチ・センター(Pew Research Center)が27日、発表した。

 調査は、3月12日のワールドワイドウェブ(WWW)25周年を前に発表されたもの。米国のインターネット利用者のうち、ウェブ利用を中止することが「極めて困難」と回答した人は53%に上った。2006年調査では同38%だった。

 これはインターネットに接続していない米国人を合わせた場合でも、米国の成人の46%がインターネットをあきらめることを極めて困難と感じているという結果だった。一方、テレビ視聴をあきらめることが極めて困難と回答した米国の成人は35%で、2006年の同44%から減少していた。

 性別では、インターネットを手放せない人は女性の方が多かった。また所得や学歴がより高い人ほど手放すのをより困難に感じていた。

 また、携帯電話も手放すのが困難と感じられていた。携帯電話所有者の49%が、電話を手放すのを困難と回答し、今回の調査の中でインターネットに迫る第2位につけた。

■95年ごろから急激に浸透したインターネット

 調査によると、米国の成人の約87%がインターネットを利用していた。1995年のネット利用者はわずか14%。95年以降、急速に利用者が増えていた。

 またインターネットを毎日利用する人は全体の71%で、2000年の29%から大幅に増えた。

 1995年には「インターネット」という単語を聞いたことのない人が42%、意味があまりよくわからない人が21%いた。

■携帯端末の隆盛

 近年の特徴としては携帯端末の隆盛が挙げられる。携帯電話、タブレット端末、その他の携帯端末でインターネットにアクセスする人は米国の成人のうち68%に上った。

 米国成人のうち90%が携帯電話を所有しており、そのうち3分の2が携帯電話でインターネットに接続していた。また、携帯電話所有者の3分の1が、インターネットにアクセスする主要な手段として携帯電話を挙げた。

 携帯端末からアクセスする人が急増したのは2007年の米アップル(Apple)「iPhone(アイフォーン)」の登場以降。現在では成人の58%がスマートフォン(多機能携帯電話)を所有している。

■インターネットの評価、肯定が圧倒的

 インターネットの評価については、WWWが「自分にとって良いものだった」と回答した人は全体の90%に達し、「自分にとって悪いものだった」と回答した人はわずか6%だった。

 また4人に3人が「社会にとって良いものだった」と回答し、「社会にとって悪いものだった」と回答した人は15%だった。(c)AFP/Rob Lever