【2月28日 AFP】ロシアの主要3通信社は27日、ウクライナのビクトル・ヤヌコビッチ(Viktor Yanukovych)前大統領(63)の側近の話として、ヤヌコビッチ氏がロシア南西部ロストフナドヌー(Rostov-on-Don)で28日午後5時(日本時間同10時)から記者会見を行うと発表した。

 記者会見が実現すれば、5日間所在不明となっていたヤヌコビッチ氏が失脚後、初めて公の場に姿を現すことになる。

 ロシアの各通信社によれば、約100人が犠牲となったデモ隊と警官隊との衝突が起きたウクライナの首都キエフ(Kiev)を出た後、初めて沈黙を破ったヤヌコビッチ氏は、依然としてウクライナ大統領は自分だと語ったという。

 デモ参加者を「大量虐殺」した容疑で指名手配されているヤヌコビッチ氏は、2人の息子とともにクリミアに潜伏しているとみられていたが、ロシアのテレビは26日夜、同氏はモスクワ(Moscow)近郊にあるロシア政府の保養施設にいると伝えた。

 ヤヌコビッチ氏は27日の声明で所在を明らかにしなかったが、「やむを得ず、ロシア政府に身の安全の確保を求めた」としていた。 (c)AFP/Lilia BUDZHUROVA and Dmitry ZAKS in Kiev