NYであごひげ植毛がブーム、「ヒップスター」たちがけん引
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【3月5日 AFP】ニューヨーク(New York)では現在、ひげを伸ばしたボサボサのスタイルが流行しており、8000ドル(約82万円)もの費用がかかるあごひげの植毛手術を受けようと、まだ童顔の男性たちが美容整形外科に押し掛けているという――。
マンハッタン(Manhattan)地区やフロリダ(Florida)州で開業している美容外科医たちは、過去5年間でひげの植毛手術への需要が増えていると口を揃える。そしてこの流行を切り開いているのは、時代の最先端を行く「ヒップスター」たちだ。
もはやあごひげを伸ばすのは漁師や年老いた教授の特権ではなく、自分自身をウィットでクリエーティブ、そして政治的に進歩主義とみなす20~30代のトレードマークとなっている。
10年前、映画スターたちはきちんとひげをそっていたものだが、現在ではあごひげを伸ばしてレッドカーペットの上を歩くスターも多い。ブラッド・ピット(Brad Pitt)さんやジョージ・クルーニー(George Clooney)さん、ライアン・ゴズリング(Ryan Gosling)さんにベン・アフレック(Ben Affleck)さんなどがその良い例だ。
マンハッタンの美容外科医ジェフリー・エプスタイン(Jeffrey Epstein)氏によると、患者たちが希望するひげのモデルとして一番多く挙げるのはブラッド・ピットさんで、その次がトム・スレック(Tom Selleck)さんだという。
だが同氏は、多くの場合、患者たちは純粋に武骨な風貌にあこがれを抱いているようだと指摘する。「患者の30~35%は、26~40歳までのいわゆるヒップスターたち。明確な用語ではないが、手術を希望する患者の数が最も多いのは、おそらくこの層の人々だろう」
ニューヨークの「ヒップスター」の中心地はブルックリン(Brooklyn)地区のおしゃれな街区だが、美容外科医たちによると患者たちは、米国各地のみならず、英国やオーストラリアから手術を受けるためにやってくるという。
ブームが加熱する要因には、単にファッションの面だけではなく、植毛に対する社会の許容度が上がっていること、そしておしゃれなあごひげを演出できるまでに技術が向上したことが挙げられる。
ただし、髪の毛を頬に植毛する費用は、ニューヨークの美容外科の場合、週に3~4回の施術で、植毛の量に従い2000~8000ドル(約20~82万円)以上かかるという。(c)AFP/Jennie MATTHEW