【2月26日 AFP】子ども支援の国際NGO「セーブ・ザ・チルドレン(Save the Children)」は25日、生後24時間以内に死亡する新生児が世界では年間100万人に上っているとして、各国政府に予防可能な死因への対策を求める報告書を発表した。

 英国を拠点とするセーブ・ザ・チルドレンによると、2012年に5歳の誕生日を迎える前に死亡した子どもは660万人に上ったが、その大半は予防可能な死だったという。死亡者数は1990年の1260万人と比べてほぼ半減している。だが、「生まれた当日の赤ちゃんに対する注意不足という遺憾な問題」がいまだに残っているという。

 セーブ・ザ・チルドレンは報告書「新生児の死亡に終止符を(Ending Newborn Deaths)」の中で、2012年に生まれてから最初の24時間以内に死亡した赤ちゃんは100万人に上ったと述べた。その上で、予防可能な新生児の死亡を食い止めることができれば、年間200万人の赤ちゃんを救うことができると提言した。「毎日、5歳未満の子ども1万8000人が死んでいる。その原因の大半は予防可能なものだった」と報告書は述べている。

 生後1日目の死亡と死産とを合わせた割合が最も高かったのはパキスタンで、1000人につき40.7人だった。続いてナイジェリアが同32.7人、シエラレオネが30.8人、ソマリアが29.7人、ギニアビサウが29.4人、アフガニスタンが29.0人だった。

 パキスタンでは、技能を持つ医療従事者が立ち会う中で出産したのは、全女性の半数以下だった。

 生後1日目の死亡と死産を合わせた全体の数は220万人。その中で最も多かった国はインドで、全体の4分の1にあたる59万8038人だった。

 インドでは、5歳未満の死亡者数は1990年の1000人あたり126人から、同56.1人と半減している。「強い医療制度とその実施体制を備えた(インドの)州は、他の州と比べて極めて良い結果だった」と報告書は述べた。(c)AFP