【2月24日 AFP】ロシアと旧ソビエト連邦圏2か国で今夏、レースを使った女性用下着の一部が禁止される見通しだ。国民からは怒りの声が上がり、街頭で抗議デモを行う人たちも現れている。

 ロシアとロシアが主導する関税同盟の加盟国であるカザフスタン、ベラルーシの3か国では、今年7月1日に施行される新たな衛生規制法により、化学繊維の混合割合が高いレースの下着が禁止される。新聞各紙は新規制のニュースを女性のヒップの写真とともに伝えるなど面白おかしく取り上げているが、日常生活までが当局に厳しく規制されたソ連時代への逆行を懸念する声も出ている。

 露タブロイド紙モスコフスキ・コムソモレツ(Moskovsky Komsomolets)は、未成年に対する同性愛のプロパガンダ(宣伝)行為を禁止したロシアの反同性愛法になぞらえ「レースのパンツは、れっきとした大人が異性にアピールするための『プロパガンダ』だ」と下着規制を批判。露タブロイド紙エクスプレス・ガゼータ(Express Gazeta)も「官僚たちは、女性の下着の中までのぞき込む気か」と皮肉った。

 ロシアの人気ポップ歌手ビクトリア・ダニエコ(Viktoria Daineko)さんは、マイクロブログのツイッター(Twitter)に「何ですって?じゃあ、他国へ移住するわ」とつぶやいている。インターネット上には他にも、膝丈のズロースの写真に「ロシアの全ての若き女性のために、近日発売」とのキャッチコピーを添えたコラージュ画像が次々と投稿された。